【1/猩々狂歌集/猩々】 02 軒先の 洗濯ものから 初日の出 長めの休日 しばしの青空 03 野にありて 誰を誘うか ぼけの花 派手に咲かせて 日向に群れて 04 野にありて 誰を拒むか 棘しどみ 摘んではみても 食う程でなし 05 またですか 花の香りに 茶の香り そめいよしのの 頬染まるまで 06 まだですか 花の香りも 東風まかせ そめいよしのの たちまち月夜 07 もうですか 花の便りは 風便り そめいよしのは いま盛りです 08 よかった! そめいよしのの 艶姿 そぞろ歩きも つい急ぎ足 09 毒矯は 雨に打たれて 白十字 鎌を打つ手も しばし忘れて 10 公園の 紫陽花はなお 子供らの 遊び姿に 夕日が映えて 11 ありがとう 貰ったものの この紫陽花は 一升瓶にでも 差すのですかネ 12 雨宿り 垣根に顔出す 紫陽花の 心模様は 空模様 13 一滴 夕日は赤く 空青く 葉の緑色 はて紫陽花は 14 ほら貸してと 傘を広げる 母親の 瞳に映った 紫陽花の花 15 千鳥足 道標の 紫陽花も こう暗くては どれがどれやら 16 紫陽花を 潜って顔出す 小猫には 憮然と構える 主ひき蛙 17 とうせんぼ ちょいと御免と 紫陽花の 花の向こうに 山姥の鼻が 18 妖精が 見えましたか あじさいの ペンキ屋さんよ キンダー・ガートン 19 路地裏の 額紫陽花は 深山の 瀞に群青 瀬に七変化 20 木洩れ日の 木陰に休む 夏虫と 土草の匂いと ニワゼキショウ 21 ランバダを 踊るアホウに 見るアホウ 見なけりゃソンソン 見えなきゃソンソン 22 公園に 薄暮迫る 影長く 人恋しさに 子犬佇む 23 陽を避けて 通勤電車を 待つ駅の 夏長くして 人うだりなん 24 NASのそば なすが在るよと 幼子は 成すはならざり なさるは成りて 愛問答INDEX はじめに 1/猩々狂歌集 2/猩々狂歌集 3/猩々狂歌集 4/猩々狂歌集 5/猩々狂歌集 |