井戸(OK)ジャンケン考

北関東南部は実に不思議で特異な文化の地域です。元旦から「お汁粉」。お斎に白胡麻のお赤飯。柏餅の餡に「黄粉」。初雷の「豆撒き」。心太はお菓子ですから楊枝として一本箸で食べます。狐を「オトカ(御稲荷)」と呼称。オトカは妻沼聖天様の「お使い」。
ジャンケンも不思議の一つで、なんと、四種類目の拳「井戸(OKの指サイン)」が加わります。井戸は、チョキとグーに勝ちます。とても「グリンピース」の掛け声・拍子にはなり難いかも。
フランスにも、拳の形は若干異なるものの、ルールも同じジャンケンが存在するようです。 「井戸(OK)」ジャンケンでは、「井戸」若しくは「パー」の拳が確率的に有利な筈です。だけれども、「井戸」を知る者同士の実践では腹の探り合いになってしまいます。此奴は勝気だから必ずチョキを出すから俺は井戸を出す、と此奴は俺の事を読んでパーをだすだろう、と俺は読んでチョキを出す……とか、延々の思考が一瞬に凝縮された結果、面倒臭くなって何時もの癖の拳を出してしまうだろうと……いやあ、ジャンケンの世界って奥が深いですね。
勿論通常の3拳のジャンケンでも、アイコになった場合など、少なからず駆け引きはあるでしょうが、三竦みの因縁からは逃れられず、どれかを出せば勝つか負けるか、結果的に運任せになってしまうでしょう。井戸(OK)ジャンケンは、ほんの少し勝負の考えが加わります。勝つか負けるか変則な三竦みで博打の勘、この時この拳で勝つ筈、が必要になるでしょう。
それを「OKじゃんけん」で実感してみませんか。配拳は現時間を元にランダム変数にして出す拳に反映させています。PCスクリプトが思考操作するのは一点だけ、競技者(貴方)が同じ拳を続けて出したか、亦はその種類と回数などに応じて、PCスクリプトの出す拳を決定しています。ま、先に述べましたが所詮堂々巡りになってしまいますので、極単純な処理をしているだけです。後出しはしてませんからね。
僕の試した結果では、僕の負けPCの勝ちが多かったと思います。人間は考え過ぎて、どこかで欲の(負けの)パターンを作ってしまい、PCの無欲のランダム変数には勝てなかった。でしょうか。

mio
(201606140741Tue)
猩々通信